デザイン [ファッション・モデル・デザイン] 

構想、計画、設計、意匠などのさまざまな意味を含み、これらの総合として、またいずれかに力点を置いたものとして用いられる。

一品製作にとってかわった近代以降の生産方式においては、ただ単に事物がつくりだされるということ以上に、生産のシステムを整え、あるいは生産物が社会のなかにどのように位置づけられるのかをまえもって考慮するなど、方向づけの段階が重要となった。

デザインの語義のなかに含まれる構想や計画とは、近代的な生産方式に欠くことのできない、このような前提の思考をさしている。

しかし、実際の段階に入っていっそう具体的に設計され、製品化されるプロセスでは、整合性と相まって美の問題がかかわり、こうした視点からデザインのよしあしが論じられることになる。

デザインということばは多義性をはらんだまま、それらを総括する用語として用いられている。

デザインが近代的な生産方式と結び付くとき、近代デザインの名のもとにある一つの方向が樹立された時代があった。

そこでは、用途に適したもの、合法則的なものが第一義に置かれ、効用的な形式こそが美しいという機能主義美学が生まれた。

近代デザインを主導したグロピウスが1925年に『国際建築』を著し、個人や民族を包括したインターナショナルな様式の設定を説いたのも同じ機運にのっとったものである。

機能主義や国際主義がデザインの有力な基点であることは疑いを入れぬところだが、一方では単一化や形式化への危険もはらんでいて、その後、個別的な表現の見直し、歴史や伝統の再検討などによって、いっそうの充実が図られることになった。近代デザインが絶縁した装飾の問題がふたたび浮上し、現象的にはアール・ヌーボーやアール・デコの流行をみるようになったのもこの路線上で考えられる。

なお、近年台頭したポスト・モダニズムの風潮は、近代デザインの総点検をもくろむものである。
update:2010年01月31日